2011年8月23日

酒樽屋の油売り

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心なしか暑さも和らいで来た気も致します。

本日は処暑なり。収穫期でもあります。

偶然ながら、同じ日が油の日でもあります。
かつて大山崎で長い木を使って油を搾る技術を考案した日だそうです。
旧歴だから、年によっては8月20日になったりもします。
写真は1000年以上前に九州から分かれて建立された離宮八幡宮で、
油の神様にされています。




写真の関大明神は摂津の国と山城の国の境で関所があった名残です。
また、この北側に「大筑波集」で有名な山崎宗艦の旧宅跡の碑が建っておます。
宗艦はここ山崎の竹を伐って京まで油を売りに行っていたといいます。
当時の油は荏胡麻油で、最近ではコレステロールが少ないよいう理由から、
食用として脚光をあびていますが、
昔は灘の菜種油と同様に行灯等を灯すために照明に用いられていました。


かつては樽屋竹十も、この付近の竹と右京区鳴滝の竹だけを使用しておりましたが、
今は伐採禁止になったので、六甲山の裏手の竹林へ伐りに行っています。

この付近一帯、現在はサントリーの蒸留所や大山崎山荘すなわち旧加賀正太郎邸、
後のアサヒビールの祖、山本為三郎邸の美術館をはじめ、
美術館に登る途中に建つ藤井厚二の聴竹庵妙喜庵待庵など、
風光明媚の故か新旧名建築が残っています。


     宵毎に都を出づる油売り ふけてのみ見る山崎の月  宗艦
                       七十一番 職人歌合せ


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