2010年8月25日

樽(たる)や樽丸(たるまる)が表紙に出ている本

%E9%AD%81.jpg

明治17年に発行された写真の通りの長い題の「案内書」です。
この中に往事の「樽屋竹十」が見開きで所収されていたので、ご案内したことがあります。

この垣貫與祐とういう人が何者であったのかは住所が大阪市曾根崎新地であった事以外、
詳らかではありませんが、
他に同時期に「豪商神兵 湊の魁」「商工技芸 浪華之魁 東西南北(垣貫一右衛門編)」を編集出版しています。
神戸相生町と大阪高麗橋の熊谷久榮堂(代表 熊谷 幸介)が売捌所になっています。
生見堂に関しては大阪である事以外未詳。

各地の店から宣伝料を取り、代金の多い店ほど大きく銅版画入で紹介した、
今の住宅地図の様な商業出版で、大きく紹介されているからと言って必ず大店とは限りませんし、出ていないからといって老舗でないとは限りません。

画像は正確には表紙ではなく、書物の袋です。当時の袋は殆どが捨てられてしまうので、
残っていることは稀です。
まして、この種の書物は観光ガイドブックとしても利用されたので、必ず傷んでいます。

図の下の方に樽丸(たるまる)、酒樽(さかだる)、桶(おけ)などが見え、
当時の神戸では、これらが地場産業であった事が偲ばれます。


0 件のコメント:

コメントを投稿