2006年3月17日

樽屋 春を食す





今日は知人から「いかなごの釘煮」を頂戴したので、夕餉の御飯がすすみます。
うちは女房が京都人なので「いかなご」はこしらえず、神戸の名人の作品が食卓に上るのです。

「いかなご」は漢字では玉筋魚。
スズキ目の魚で、出来上がりが錆びた釘のようなので「釘煮」と言います。

神戸では春を告げる風物詩のひとつで、露地を歩いていると、どの家の台所からも「いかなご」をつくっている香りが漂ってきます。

決して出来上がった物を買う人はいません。(最近はスーパーマーケットにも既製品が出現)
どこのオバちゃんも自分のレシピで何キロも作って友人に送ったりします。
ですからスーパーや市場は,この時期になると「いかなごコーナー」が出来、郵便局では配達用の専用パックを無料で配布します。

活きのいい「いかなご」を求めて、魚屋にオバちゃんの行列が出来るのは、
他府県の人から見たら異常事態です。

むかしは、いかなごも杉樽に入れて明石港や垂水港から町に運んでおりました。



写真は高嶋夫人の名作

0 件のコメント:

コメントを投稿